リビングに面したお庭のあるご自宅。
お庭には既にウッドデッキがありましたが、周囲の住宅の通り道に面しているため、視線が気になってくつろげない、とのご相談でした。

リビングからも通りが見えるため、昼間でもカーテンを締めきって生活されているとの事。

風通しのよい、くつろげる空間にしたい、というのがご家族の希望でした。

リビングには掘りごたつがあり、ご家族はそちらに座ってくつろぐことが多いとの事。
そこで、座った時にちょうど美しく見える位置にあわせて、お庭の地盤を高く上げ、そこへ和の景色をつくるご提案をしました。

通り道からの視線を遮るために建てたウォールは、お庭の背景にもなり、手前にある植物を引き立ててくれます。

また、掘りごたつに座ると視点が低くなるため、ウォールの上にも風の抜ける格子のフェンスを設置して、上部の視界が抜けないよう配慮しました。

床には、自然石の割り肌が美しい鉄平石を。雨にぬれるとより色鮮やかになり、変化に飛んだ風情を楽しめます。

－黄色い花で春の訪れを告げるロウバイ
－初夏のそよ風が涼しげなソヨゴ
－秋には紅葉、冬に葉が落ちても幹肌が楽しめるシャラ
春にはボタン、初夏にはあじさいなど、季節に応じて花が咲く、四季折々の風景を楽しめるよう、植栽をデザインしました。

玄関やお庭へと続くアプローチにも、格子のフェンスを設置して、奥のお庭への期待感と、和の趣きが感じられる空間を演出しました。

階段にあわせて植栽の高さを調整したり、香りのする草花を入れたりなど、歩きながら楽しめるアプローチに仕上げています。

日が落ちると、照明により格子の陰影が引き立ち、より美しく、雰囲気のある空間へと変化します。

門まわりにも和の趣きが感じられる、モミジやツワブキなどの植栽を配し、まるで料亭のような風情を感じられる空間をおつくりしました。

玄関先のちょっとした空間を利用して、植栽や照明をデザインするだけでも、素敵な門まわりを演出することができます。

ご主人は海外にご出張される機会が多いとの事。
ゲストへのおもてなしはもちろん、ご家族がお帰りになった際にも、ホっとできる空間をおつくりすることができたのではないでしょうか。